えぐちず 2

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●2005年7月16日・17日の旅●

すてきうさぎーズ
すてきうさぎ入りTシャツを作りました。
左より、M1くん(
軟骨入りつくね)・M2くん(プレーン)・M3くん(中臣鎌足)。
ユニフォームを作ることで、合宿の雰囲気となり、学生時代を思い出して頂ければと。
うそ。

●往路●

 というわけで、えぐちず2番外編は『広島の旅2005・メガネ祭り』と江口が勝手に命名した旅行のレポートとなります。本編が全く進むことなく、次々と現れる番外編。M2くんは「火浦功の小説のようだ」と喩えました。誰や。

 もともとの発端は、岡山県在住のM1くんからのお誘いメール。「以前、呉までの所要時間を聞かれたときから、大和ミュージアムが気になっておりました」。
 ええ、そういえば江口は「岡山から呉市までって、どのくらいかかる?」と確かに尋ねておりました。でもそこにヤマミュー(略称)の名前は出してませんでしたよ。
 なんでバレたんでしょう。
 そう、江口が呉を興味持ったのは、まさしくそれです、ヤマミューです。
 なのでその企画、乗りましょう。発起人はM1くんとM3くん。そして誘われたのは江口とM2くん。一応、人間関係を説明しておきますと、大学時代からのツレです。

 16日。夏の3連休最初の日。江口のような販売業は、滅多に暦通りには休めません。でも今日は休みます。ちゃんと「遊びに行くから」と、事情も説明したうえでOKを貰えたので、何一つ後ろめたいことなく遊びに行きます。でも前日に、「明日の下準備して帰れ」と念押しされました。そう、新商品の大量入荷の日だったんですねー。知ーらない。と、前日の話はどうでもいい、当日の話ね。16日。
 午前7時起床。
 何度も申し上げましたが、江口は普段から夜型人間です。7時なんて就寝時間だといってもいいでしょう。でも予定は8時に香川県を出発。這うように起きて、近所のM2くんを誘いに行く。
 今起きたばかりだそうです。ああそうですか。
 と、ねぼすけM2くんのせいで出発は8時45分。朝ゴハンも食べてないので途中でコンビニによる。ついでにスポーツ新聞を買うM2くん。彼は阪神ファンです。昨日の試合は勝ったようです。アナタ、これから広島にいくのになんで爆弾を抱えていくのですか?
 予定では坂出ICから高速道路にのるつもりだったのが、豊中ICから。待ち合わせ場所の児島駅に到着したのは9時20分頃。そんなもんです。香川−岡山は、対して遠いものでもなし。ちなみに通行料は¥3500。瀬戸大橋め。

 児島駅周辺の駐車場に車を止め、M1くんの車に乗り換える。そしてさっそく、呉市へ向けて出発。先ほど降りたばかりの児島ICに乗り、山陽自動車道に乗り換えて、広島を目指す。呉市を通る高速はなく、途中西条ICで降りて、あとは国道375号をまっすぐ走る。

 しかし、走りながら目立つのは、民家の茶色い瓦屋根。どこもかしこも、茶色瓦+シャチホコ。あれはいったいなんなんだろう、なにかいわれでもあるのか。風水の影響なのか。というわけで、軽く調べたところ、「あぶら瓦(または来待瓦)」というものらしく、盆地のため寒暖の差が激しいこの地方のために、、瓦内部に水分を吸収させない、冷害に強い瓦なんだそうな。所変われば品変わる。でもシャチホコの由来は不明。どうなんでしょう、広島人。

 さてさて、走り走って3時間。ようやく大和ミュージアムに到着しました。
 でもその前に、お腹がぺこりんこです。
 ヤマミューの目の前は巨大ショッピングモールのゆめタウン。テキトーにここでゴハンすませましょう、と思ったが、今日はなにしろ3連休の初日。お昼時をかるく過ぎているというのに、どこも満席。なのでゆめタウンは諦めて、外に出て、駅前の食堂に入ってすませました。このあたりの名物は海軍の金曜日カレー。3人はそれを頼んでおります。にもかかわらずざるそばを食べる江口。カレーも好きだが、ざるそばも好き。

 そして腹ごしらえもすんで。いよいよメインの大和ミュージアムでございます。

 

●大和ミュージアム●
http://yamato.kure-city.jp/index.html

10分の1大和
10分の1サイズ戦艦大和。
10倍しなくても十分浮くよ。きっと。

 年寄りとヤロウがうんちくを語る博物館。それがここ、大和ミュージアム。入り口で早速、でかい大和模型を抱えたおばちゃんを発見しました。やっぱり売ってるのか。そうか。
 入館料おとな一人500円。本日の特設展は『日本海海戦と呉 河合太郎が見た日露戦争』。
 チケットを買いましょう。どこが行列の最後尾か分からないほどの混雑ぶり。なので代表者一人に4人分買いに行かせ、あとの3人は暑中見舞いハガキ出張販売中の郵便屋さんを冷やかしながら待つ。ヤマミュー印入りのかもめ〜るが売り出されています。残念ながらこの時点で江口は今年の暑中見舞いは送り終わっている。
 無事チケットが買えたようです。では、比較的空いている特設展の方から覗いてみましょう。

 中は狭い通路です。なぜでしょう。それは部屋の真ん中に仕切りを作ってスクリーンを貼っているから。そこで関連資料の投影をしているんですね。ちまちました日露戦争の歴史を見ながら進むと、通路は急に開けて、日本海海戦図の模型があります。その背後では軍歌が鳴り響き、楽器やタクトが展示されています。
 にぎやかです。
 ここの展示テーマは、河合太郎と海軍軍歌隊。よく覚えておいて下さいね。こんなに楽しそうな展示はきっとここだけですよ。
 だってここは大和ミュージアム。
 沈没戦艦博物館。

 なんだか自分が危険発言をしている気がします。敵を作る前に謝っておきます。

 では常設展の方へ進みましょう。
 それよりも真っ先に目に付くのが、『大和ひろば』なる中央吹き抜け.。ここには、10分の1サイズの大和模型(上写真)が展示されています。館内はフラッシュをたく撮影は禁止されていますが、ここではOKのようだ。見応えある被写体なので、みんないろんな角度からがんがん撮影する。半地下になってて、船底も見えるんですよ。ぐるりと1周出来るから、前から後ろから横から下から。もちろん、展示室は3階まであって、そこからも丸見え。360度撮影して写真をつなぎ合わせて新たに立体を組み立てることも可能かも知れない。というか、可能。
 吹き抜けなので、気をつけよう。3階部分に立っていると、下から見えるよ。コンパニオンのお姉ちゃんがガラス壁に寄りかかっていたので、思わずカメラ構えた。でもそのコンパニオンは若くなかった。敵も考えている。

 と、いつまでも大和につかまっている場合でもなく。ここはまだ入り口。中にはいるともっと展示があるんだヨ。

 1階展示『呉の歴史』。
 こまごました資料が並びます。呉市を物語るいろいろ。正直、江口はお勉強的な資料ではココロひっかからなかった。寧ろ困った。呉市の歴史とかいわれてもなあ。昭和初期の懐かし風景とか見てもなあ。いやいやしかし、基本は押さえておきましょう。入り口の、そういうマイルドな資料を順路道理に見ていくと。
 ああ並ぶ並ぶ、戦死者の遺品たちが。
 そして追い打ちを掛けるように、戦艦大和の生涯とな。出来てから沈むまで。このコーナーが大盛況。いつまでも人垣がひかなくて、資料をよく見れずに終わったよ。ちゃんと見たメンバー曰く、「お兄ちゃんが涙ぐんでた。俺も涙でそうになった」とな。でも「一生懸命説明しているお兄ちゃんが連れていた彼女が、退屈そうに大あくびしてたのも印象的」とな。何見ていた。

 ともあれ、人が死んだって話は快い話ではありません。また展示室って薄暗いし。更に「遺品の一部は撮影を禁止しているものもあります」とか言われたらなあ。なんていうか、この生々しさって、戦争未体験ではあるが、痛々しい。興味深いのは確かに間違いないのだが、だからといって楽しいものかといえばそうではない。たぶんヤマミューもそれが狙いなんだろうから、あまり深く考えないことにする。「敗戦国にはなるもんじゃないね」と誰かが言った。

 しかしまあ、江口他のヤロウ3人が、ハマるハマる。なかなか進みゃしねえ。仕方ないのでとりあえずの待ち合わせ場所だけ言って、江口は勝手に先へ進む。

 おっと、呉の歴史が、近年へと進みましたよ。昭和ではなくて、平成。ここでは呉市の現代産業について展示がされています。
ダイクレクレーチング  そんな中で江口のお気に入りはダイクレグレーチング製品。
 排水溝のフタとかになってる、アレ。
 左より、イボイボ50、ギザギザ細目、ギザギザ50。
 なんでこんなもんがお気に入りなのかと聞かれても、だって江口だから仕方ないじゃん。

 あと、ちっちゃいヨド物置とか。

ヨド

 1階展示室はまだ続きます。大和ひろば向こうにもう一つ部屋があり、そこで大型展示をしています。

 人間魚雷とかね。

 入ると大きな展示物がたくさん。零戦とか、砲弾とか。パッと見はおっきな模型なのではしゃいでしまいかねないのがまた怖い。
 そこでまたこんなお気に入りポイントを見つけてしまう江口もまた怖い。

零戦
零式艦上戦闘機62型(実物資料)

→右翼下部拡大

ノルナ
乗るな。

零戦の翼部分には乗ってはいけません。そうでなくても薄っぺらい鉄板つなぎ合わせたかのような飛行機です。怖いです。

  この展示室の壁際を、ぐるりと回るように回廊がつづき、2階エントランスへと昇ります(で、ここから3階へエスカレーターが)。普通にここに着きたいのに、かなりの距離を歩かされます(エレベーターもあるが、小さい)。まあ、ゆるやかな傾斜の通路だし、ゆっくり展示物を見ながら昇ろう。
 と思っていたが。
 おいおい、江口はもうこっちの展示室も見たよ。残り連中はどこにいるの? まだ入り口のボイラー見てるの?
 というわけで、江口はこの辺りまで、全部一人で回ってました。たぶん他の3人もそれぞれ個別行動をしていたと思われます。
 実は我々の仲は悪いのかも知れません。

 とにかく、先へ進まなければ話になりません。M1とM3は比較的早く見つかった。見つかったけど、エントランスにあった望遠鏡に200円払って覗くべきかどうか論議していた。M2はどこにいるか分からない。代表して江口が戻って探す。ようやく見つけてエントランスまで帰ってきたら、もう2人はいなかった。じっとしてろ。
 ちなみに、ここのホールには戦艦のちっちゃい模型がショーケースで並んでいます。その中で、滑走路ラインも何もないのっぺりした屋形船のような戦艦を発見。江口が「何でだろうね?」ともの知りM2くんに聞いても「さあ」としか答えてくれなかった。でも後で、「あれは一番初期の頃に作られたものだから、そういった機能が不十分だ。もちろん、俺だってそのくらいの知識はあるが、あの場所で言いたくなかった」って教えてくれた。いろいろ気を遣うところが多そうです。

 3階展示『船を造る技術』。
 たーのしーい。
 だってここはちびっこ広場。
 ええ、ここは子ども向け体験広場なんですのよ。造船に使われているさまざまな技術を、滑車とかパズル模型とか操縦ゲームとかで体験できちゃう。なんか、去年のゴールデンウィークに新居浜の愛媛科学博物館で似たようなの見た気がするけど、気のせい。
 ここでひっかかる三十路集団。
 船パズルにおおはしゃぎしていたら、隣にいたインストラクターらしきお兄ちゃんが、黙って初期状態にバラしていた。もっと愛想よくしてくれ、兄ちゃん。
 ホバークラフトは2台あったが、1台壊れてたのか動かない。なのでその1台を、ちびっこを押しのけて乗る江口。
 一番人気は操縦ゲームで、行列が出来てた。おっさんばっかりの。M3くんが並んで参加していたので後ろから声援を送る。「ぶつけろー!」。当然ですね。
 と、いい大人が何をはしゃいでるのかと言われそうですが。大丈夫。周りを見てみよう。遊んでるの大人ばっかりです。でも大人集団となると、たぶん江口たちだけ。

 1階で味わった陰鬱な気分をなかったかのようにする呑気な部屋を通過して。さあ次の部屋に移りましょう。

 3階展示『未来へ』。

 松本零士ロボがお出迎え。 アナライザー


 

 




 何や、これ。
 だから松本零士ロボだって。アナライザー。知らんわ。
 え? なに、このフロアは松本零士フロアなの? ああ、壁中に松本零士イラスト展示がされているよ。宇宙戦艦大和があるよ。本当にいいの、これで?
 ここで急に興ざめです。くやしいので、フロア中央の、松本零士他数人のメッセージが見られるモニターから、いちばんムービー映えしなさそうな小柴昌俊氏を選んで見たよ。予想通りジジイ斑だらけのノーベル賞博士はぜんぜん華が無くて、ちょっとだけ機嫌が直った。でもちょっとだけ。
 自棄になったので、模擬宇宙服に顔を突っ込んで写真を撮って遊んだ。悔やまれるのは、ここで江口のカメラにその絵がないことだ。誰かのカメラにはあるはず、間違いなく。

 さあ、よたよたしてたら時間がないですよ。今日はこれから、宿までいかなくてはいけないんですよ。いいかげんに出ましょう。
 4時頃、やっとここを出る。そして1階フロアへ戻る。
 おみやげコーナーがあるんですねー。
 職場土産を買う。
 でも自分土産も欲しい。何か良いのがないかしら?
 ‥‥こう言うとき、記念メダルが欲しくなるんだよな。
 記念メダルとか、提灯とか、ペナントとか。今、逆にそういうベタなものが欲しい。昔はそんなダサダサアイテムなど、唾棄すべき存在であったが、この役に立たないものに侘び寂びを感じるようになれば、これまた大人への第一歩かと。
 しかし、どうしてこんな土産が絶滅しないのかを思うと、やはり江口と同じ考えの人が多いからなのか。違うだろうけど。

ところで、本日、ここヤマミュー内では、何やら機材が持ち込まれて、あちこちで撮影がされていました。まあ、3連休初日のにぎわいを伝えるニュースか何かに使うのだろうと気にも留めていなかったが。1週間後の7月26日(火)、テレビ東京のWBSニュースの特集『映画ロケ地として観光客を誘致する尾道』を何気なく見ていたら、そこでヤマミューのことも話題に。まさかと思っていたら、可愛い江口のプリティーけつが映った。たぶん、あれ間違いない。

 もうすっかり陽も傾きかけています。本当は屋外展示もいくつかあったらしいのだが、この暑さでは外をうろつく気にもなれません。時間もないし。
 再び車に乗り込んで、本日のお宿、宮島を目指します。

 ここで江口の地理の弱さを白状します。
 宮島って、島だったんですね。
 ちなみに、これはM2くんも言ってた。だって宇和島は島じゃないんだよ(県外人はけっこうそう思っている人が多いらしい)。

 運転手はM1くん。ナビゲーターはM3くん。しかし持っている地図は5年前のもの。新しい道とかには対応していません。迷う迷う。いや、迷ってはいない。方角はあっているはず。太陽を見ながら進む我々。住宅地の真ん中を走っていました。後部座席に乗っているだけの江口とM2くんは、現在位置をつかめないまま、気が付けば港に到着です。時間はもう6時。

 駐車場に車を入れ、港に入る。宮島までは船で10分ほど。船便は15分に1回でている。運賃片道160円(たしか)。出港5分前までは乗船できないので、しばしその辺で待つ。ポスターを見つけました。
 『7月17日(日)、THE BOOM宮島コンサート』
 明日かい。

 と、ツッコんではみたものの、江口はたいしてBOOMに興味はなく(そういえば大学祭に来なかったっけ? 覚えてないや。それぐらいどうでもいい)。そして道中、ほかの3人も一言も触れなかったところをみると、彼らも興味がなかったのだろう。

 

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