えぐちず 2

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●2005年12月5日の旅●

 12月4日。香川県に寒波襲来。1月下旬なみの冷え込みに。この寒気は、まだ数日続くようです。
 こんな寒いときにお外でおべんとなんて出来るかーー!!!
 というわけで、本日のお昼はマクドナルドでグラタンコロッケバーガー食べることに決めました。
 では参りましょう、今年最後の遍路道へ。

 5日。いつものように9時出発の予定で30分ほど遅れて出発。いつものことだ。清々しいったら。
 本日のルートを確認いたします。
 ついに高速道路のお世話になりますよ。
 国道32号線を下り、池田のI.C.より乗り、徳島I.C.で降りる。そのまま国道11号→55号と繋がり、途中小松島の道路沿いのマクドナルドでグラコロ。あとは目的地までまっすぐに。なにせ今日は2カ所だけだ、余裕はあるに違いない。
 そして池田に入りました。

 雪!!

 一面の銀世界!!

 それは言いすぎだが。ともかく。池田というのは山の中です。山がクリスマスケーキの上に乗っているもみの木のように雪景色です。路肩に雪が残っています。江口はノーマルタイヤです。助手席のジョニー・デップが口を開けば「気をつけて」「気をつけて」を連呼するのでいいかげんイラつきました。気ィつけてるっちゅーねん。
 うねうね続く池田の山道を低速走行し、ブレーキ焼けたりしないかと不安になりながらも無事に山越え。池田ICにつき、いよいよ高速道路に。
 ところで、徳島自動車道を走るのは初めてなのですが。
 位置が低いな。併走する普通の道と、目線が同じ。いやいや、松山自動車道走ってごらんよ。そこは天空の城だから。全国の高速道路において、高いのと低いのと、どちらが主流なんだろうか。それともどちらの例も極端なのか。
 そして徳島道のフェンス、ポールの類は全て水色。なんだこれは。渦潮を意識しているのか。
 そんなことを考えた道中。

 2時間ほどで徳島ICに到着。ここが終点です。料金は軽自動車で¥1700。
 降り口は国道11号と繋がっています。徳島県庁方面に向かって曲がる。あとは道なりにまっすぐ。55号とは繋がっているので、合流とか気にすることなくひたすら走れ。
 いいぐあいにお昼時です。予定通りグラコロを食べにいきましょう。
 徳島の途中でマクドを発見。しかし、進行方向の反対側。交差点なので入りにくくはないが、でもイヤ。
 もうちょっと待って。小松島に、進行方向であるから。
 「そんなことまで下調べしてきたのか」と驚かれる。ああしてきたさ。世の中は便利だ。
 お昼12時ジャスト。小松島マクド到着。あまりのぴったり具合にジョニー・デップが爆笑してた。

【追記】助手席のジョニー・デップが『私が爆笑したのは、あなたが汚れていたフロントシールドをティッシュで拭いていたとき、風も強いから「飛ばすかな」と思っていたら、案の定ティッシュを飛ばして、あげく慌てて拾いに行っていたから』とわざわざ掲示板に書いてやがった。そんなに面白かったか、わしが強風に煽られるティッシュを追いかけてあたふたしていたその姿が。

 さて、マクド。
 いや、マクドに限らず。
 徳島はどこへ行っても阿波踊りだ。4回目遍路旅にもなって何を今更、と思われるが、だっていままで無人の公園ばっかり攻めてたから気付かなかったの。
 隙あらば阿波踊り。壁に阿波踊り、電柱に阿波踊り、標識に阿波踊り、トイレの表示に阿波踊り。
 マクドでトイレに入りましょーと思ったら、見慣れた直立紳士とスカート淑女の姿がなかった。青い人と赤い人が踊っていた。しかしこれでも区別が付くのだから、日本人の意識統一はなされているということだ。

 おなかもいっぱいになりました。
 平等寺をめざしてサァ出発だー。

 

 

●第二二番札所 白水山 平等寺(はくすいさん びょうどうじ)●

隠さず 包まず
「気合いの入った仁王像がいるよ」

 国道55号は途中で二股に別れます。旧道と、バイパス。
 選択する間もなくバイパスに乗っていました。いや、まっすぐ走ってたら気が付いたら乗ってた。まあいいや、広い道だし。地平線が彼方に見えるほど広い道。これはなんだ、イザというとき自衛隊が飛行機を飛ばすための場所を確保しているのか。ともあれ、あまりの広さに寂しくなる。誰もいないのか。民家も商店もないのか。わしらの他に走る車はいないのか。
 ま、また旧道と合流するんですがね。どっちを通るのが早いのかはわからん。ともあれ、信号はない。
 工場の建ち並ぶ、国道であるだろうに細い狭い道を進みます。
 しかし、これまでならこの時点で、我らが国土交通省の標識が立てられているだろうに。いまだ一つも見ていない。本当にこの道で合っているのか。
 デップ、地図を見ながら、「この。県道35号線に乗り換えればたぶん大丈夫」と。ランドマークを捜して貰いながら、走る。
 いよいよ35号ちかく。
 ようやく出てきました『22番 平等寺』の標識が。

 はい、道路もちゃんと35号です。国道からはずれて、さらに狭い道になります。交通量はそこそこ多いのでしょうか、それともこの車はみんな平等寺を目指しているのでしょうか。すれ違う車全部を仲間だと勝手に思いこみながら走る。新野の交差点は狭い。停止位置に気をつけよう。
 名も無き川を左手に見るように走ると、急に開けた場所に出ます。

 そこが平等寺駐車場。
 砂利の空き地のだだっぴろい空間に、ミカン売りのおばちゃんのトラックが一台。
 停めていいんですか? 停めていいんですね?
 停めました。

 降ります。
 静かです。
 物音一つしません。
 到着の感想を言い合いつつ、デジカメのシャッターを切るわしらが騒音のようです。

 仁王門。ここは上半身を剥き出しにしている仁王像が有名だそうです(週刊遍路情報)。なので江口も、その仁王像をさっそくチェック。写真ではよく分かりませんが、乳首が鋲でした。気合いがはいっています。そこのアップの写真をとらなかったことで怒られました。
 そして中に入る。石段。高い。

 開運男坂 こんな看板に反応して喜ぶわしら。

 どうやら前回の太龍寺と同様、厄よけをメイン御利益に持ってきている寺なのでしょう。この階段を上れば男の厄よけ、と解釈する。しかし、厄年でも男でもないが、ここを登らねば本堂に到着せず。参りましょうゴーゴー。
 寺の小ささのわりに、かなり高所まで行きます。ふと振り返ると、その向こうには海がほんのり見えます。
 静かです。誰もいません。本気で静かです。大日寺(4番)のよりも恩山寺(18番)よりも人がいません。銅鑼を付くのも気が引けます。
 一通り参拝し、帰ろうとするが、帰路は別にあります。いまの男坂を下りてはいけません。本堂を背中にして右側、楓の絨毯が敷き詰められた石段があります。そこを降ります。そこは女坂。

 では納経を済ませて、参りましょう徳島県最後の札所へ!

 

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