えぐちず 2

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 ●2006年5月1日の旅●

 2回に1回は番外編をしてるな、と言われましたえぐちず2。方向性を見失っているのはじゅうじゅう承知しております。

 春になっての江口梨奈。狂ったように休みの旅にピクニックに出かけておりました。すべては去年の水ぼうそう。アレのせいで桜をまったく見られず、発熱の中で春が終わってしまうという口惜しい事態に。ワタシ、ニホンジン。サクラ、ダイスキ。去年の春を取り戻すべく、ピクニックピクニック。近所の公園という公園を巡っておりました。
 そんなこんなで、桜も終わり、めぼしい公園もだいたい回ってしまった皐月朔日。
 あと、近所で行ったことないところ、どこだったっけ?
 ああ、高瀬町(現・三豊市。名前が変わっても昔の地名で呼ぶのが地元民だ)の朝日山、あそこは行ったことなかったね、とふと気付く。

 実は江口、1度だけ行ったことがあるんですよ。それもまあ、可愛い理由で。
 まだ初な小娘だったころ、当時付き合っていた彼氏とのデートスポットにどうかと下見に行ったことがあります。で、あまりにもアレだったので候補から外した。そんな思い出話。
 という甘酸っぱい土地に、江口は舞い戻りました。

 しかし、ここを訪れるのも約10年ぶり。前回の下見の時は駐車場で引き返したので、中までは詳しく知らなかった。そして時間の経過。記憶も薄れるというものでしょう。聞けばこの公園、立派な桜の名所で、花見客などもわんさと詰めかけるそうな。おお、民営公園かと思って油断していたが、なかなかどうして期待できそうな公園じゃないか。いやさ、そもそも公園、なんかの木があって芝生があって、ブランコ程度の遊具があってベンチがある、そこで手入れが行き届いているかいないか、施設そのものが古いか新しいかぐらいしか変化はないだろう。過去のハズレ公園をみても、この想像を超えるものは無かった。

 ああしかし。

 まさか近所にこんなパラダイスが存在していただなんて!

 それでは今しばらく、江口の旅におつきあいくださいませ。

 

●朝日山森林公園●


2枚の写真を縦に繋げて加工したものです。
技術の未熟さはご了承願いたく。

 

 場所はですね、県道24号線(通称:善通寺大野原線)沿いにあります。善通寺に向かって左側。でっかい看板があるので、見落とさないだろうと思いますが、交差点そのものは他人ん家の敷地に入っていく風に見える道なので、ちょっと悩むかもしれません。大丈夫です、その坂道を登りましょう。
 坂道です。江口の軽自動車ではギアを下げないととても登れません。しかもこの日は隣にいつもの同行者がおります。アクセルめいっぱい踏んでるのに。踏んでるのに。車の馬力の弱さを、毎度毎度嘆く江口です。
 しかしながら道は、どんどん高くなるゆえ景色はいい。出ないスピードに憤るより、この綺麗な景色をゆっくり眺める時間が出来たのだと思えば人間ココロも広くなろうもん。って運転してたら見えないけどね。
 ともあれ、無事、頂上の駐車場に着きました。どうやら、大型車用駐車場もあります。ということは、かなり人の入る公園なのではないでしょうか。普通車用の駐車場に止める。うわー、正面に、龍の噴水(↑写真)が。

 その噴水のところが駐車場です。
 ここは民営公園、地元住人が作った、手作り感あふれる公園です。だから龍の噴水も、地元の皆さんが一生懸命デザインして作ったものなのでしょう。
 車を止める。奥にトイレがありました。

 トイレの壁。

↓拡大

 タイルアートのダウンタウン発見。松本人志に髪が生えている時代です。

 さて、お腹も空きました。この緑の多い公園で、楽しくおべんとうタイムにしましょう。
 公園入口には売店もあり、近所の人らしき方々が集まっています。作業服姿が多いのは、どこの公園でも見受けられる場面です。お昼休みですしね。
 ゲートを潜り、いざ敷地内へ。

 遊具があり、池があり、池を囲む遊歩道があり、ベンチがある、普通の公園です。古く、錆で傷んでいますが、それは仕方のないことです。我々以外にも初夏の陽気を楽しんでいる方々もいます。
 ただ、池に浮いているそのボート。乗っていいんですか乗れるんですか。明らかに整備はされていません。むしろそこに投棄されているように見えます。まあ、乗って沈んだところで池の深さなんてたかがしれているでしょうが。
(※この後、実際に子供が乗っている場面に遭遇。乗ったはいいが、推進機能は何もついていなかった。浮いているだけ)

 と、こんな家族連れがにぎわっているところを、われわれイイ歳のふたりが邪魔をしてはイケナイ。他にいい場所はないかと、ちょっと進んで案内板の元へ。
 ちょっと上に登ったところに、ふれあい広場なるものがあるらしいので、進みましょう。

 良く見れば、この辺り一帯の木はすべて桜。足下には、桜の萼がぎっしり。桜の名所というのは伊達ではないようだ。きっとシーズン中は、視界のすべてがピンク色で、あちこちで花見客がそれを愛でていたに違いない。しかし今は5月。そして平日月曜日の真っ昼間。人がいると思う方がおかしい。はい、広場には誰もいませんでした。

 ふれあい広場は、キャンプ場にもなっています。きちんとした炊事場と、おそらくキャンプファイヤーのためだろうスペース。
 そして芝生ソリのための斜面が。
 『使った後は元に戻してね』と、ソリが置いてあります。ということは、勝手に使っていいんですか? 滑っていいんですか? いいなら滑りますよ。
 と思ったが、この斜面、かなり急な角度。少なくとも、大人が滑ろうとすればその重さですごいスピードが出るだろう。はい、怖かったので滑れませんでした。こうして人は子供時代から遠ざかっていくんだ。

 誰も来ない寂しいふれあい広場。ときどき出没するトカゲとふれあいながら、おべんとうタイム終了。
 目的は達成されたので、このまま帰ってもよかったのだが、今日はもう予定もない、そしてこの公園はどうやら山をひとつ使っている、ならかなりの広さだろう、散策することに。

 適当に歩く。どうやらまだあちこち工事中のようである。『三豊市誕生記念植樹』などあった。新しくなっているところ、古いままのところ、ごちゃまぜになっています。道場がありました。なんの道場かは不明。あと、ここには城があるはずなんです。それこそ、24号線を走っていたら見える。実はそこを見たくてこの散策を始めたのですが、城に行くためには山をまだ登らなくてはならないようだったので止めた。体力も熱意も無いんです、そんなに。

 下る道を探しながら進み、一番最初の、例の投棄ボートのある地点まで戻る。
 おっと、奥にもまだ、遊具らしきものが見えます。せっかくだから行ってみましょうか。

 ‥‥この時点までは、いつもの、よくある公園散歩。奥の遊具も、一通り触って、それで気が済んで帰るだろうと思っていたのに。

 脇にそれて、最初に目に付いたのは、すり鉢状の謎の設備でした。大きなコンクリート製のあり地獄、といったところでしょうか。底の方には落ち葉やらなにやらが溜まっており、側面にはロープ。まあなんて事はない、そこに転がり落ちて(嘘)遊ぶための場所なんだな。遊ぶためか、鍛えるためかどっちなのかは不明。
 そこからまだ奥に、錆まみれの滑り台が見えます。
 もっともっと行ってみましょう。
 そして我々が辿り着いた場所にあったものは。

ブランコ?

バイキングシップ?

飛行機?

 ‥‥‥‥。

 えええええーーーーー????

 写真が分かりづらいのは、まさかこんな事態に遭遇するとは思わなかったのでいつものデジカメを持っておらず、ケータイのカメラで撮ったから。使い慣れないものだとどうも感じが掴めず。弘法じゃないから筆を選ぶんだよ。
 ともあれ、ふつうの公園にはまず存在しないだろう遊具に遭遇し、心底びっくりしたのですよ。

 しかも。

1・使用する人は(不明)以下に限る
2・必ず保護者と同伴でしようすること
3・使用後は電源スイッチを切ること

 電動なんですかーーー???

 もう一度、ブランコの写真。

↓拡大

↓正しい使い方。

 人力じゃん!!! 

 しかも一人でしか動かせない!!!

 そう、中央のポールにバーが付いており、それを押すとブランコが回る。
 しかもこの姿、そうそう漫画なんかで、ピラミッドを造るために奴隷が駆り出されて鞭でぶたれながら石を運ばされている、あんな図。

 『奴隷ブランコ』と命名。

 それをふまえて、もう一度バイキングシップと飛行機を見てみましょう。

 船の舳先から伸びている紐を引く奴隷。

 2機の飛行機を動かす奴隷。

 ちゃんと動くのが更にびっくりだ。
 ブランコには一応乗ってみた。今回、乗ったのは江口一人だったが、座る場所は4箇所ある。ということは、(おそらく子供だろうが)4人乗せ、それを一人で動かさなくてはいけないのか。ちなみに奴隷の動きによって、かなりのスピードも出せる。しかし停止機能はない。奴隷が全力でブレーキをかけこの鉄の塊を制御するか、自然停止するのを待たなくてはならない。
 まあ、それがブランコなら、飛び降りれば済むことだからいいのだが。
 これが飛行機になると。
 地上3メートルぐらいの、かなりの高所。しかも飛行機に乗り込むには据え付けの階段を使うことになる。奴隷はただブレーキをかけるだけでなく、この乗り場に丁度機体を持ってこなければならない。
 これらがすべて人力だ。

 逆に感心するな、このツクリに。

 思うに、出来たばかりのピカピカの頃は、大人気遊具だったのではないだろうか。江口だって、本当なら乗りたかったさ錆びてさえなければな。
 で、これは乗って遊んでいいものだろうか?
 封鎖はされていない。使うなとも書かれていない。 
 「保護者同伴で」とはある。
 つまりそういうことだ。

 奴隷遊具に過剰に反応していますが、知らん顔して滑り台とかも、降り口が岸壁に向いていたりする。谷じゃなくて壁ね。だから滑り降りるとぶつかる。

 いやあ、こんな愉快なエリアがあったなんて。予想以上に楽しんでしまいました。
 
 そして後で、案内板を見てみる。

 → 左下部分拡大 → 

 載ってないよ!?
 ということは、実はあの遊具は公園のものじゃないのかも!!

 さあ、今度こそ気が済んだので、今度こそ本当に帰ります。
 でも最後の最後で、駐車場となりの動物園に目がいくわし。動物園って言っても、たぶんウサギとかチャボとかいるようなヤツだと思う(推測)。
 周辺が全てフェンスで入り口が分からなかったので、「月曜日だから閉まってんじゃないか」と納得し、諦めて帰ることに。でも直後に、入り口はフェンスの一部が『ご自由にお入りください』状態だったと気付いた。でももう車動かしちゃった。なのでめんどくさくなったのでそのまま帰ってきました。

 以上をもちまして、ようやく朝日山レポートを終了します。
 冒険に旅立ったのは5月の1日。そして今日は26日。しかも29日には次の遍路道が待ってます。
 次の更新は、もっと早くしよう。毎回言ってる気がする。

 追記。
 職場にて、バイトちゃんと、この朝日山公園のことを話題にする。バイトちゃんは奴隷遊具のことを知っていた。知っていたが、それだけだった。
 そうか、普通の子はこんなにハシャいだりしないんだな。 

 

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