●由布市2日目●
海苔に、卵に、鮭に、たらこに、佃煮に‥‥ ご飯が足りません。
おはようございます。湯布院2日目です。 朝の弱い江口が7時には起きてお風呂に入ってます。せっかくだからと家族風呂を使います。サワヤカモーニング。 夕食のときと変わらぬ感動を与えてくれる朝食をいただく。 食後はロビーで新聞を読みながら、コーヒーを楽しむ(本当は喫茶室の方で受けるサービスなのだが、場所を間違えてロビーに来た江口。それでも持ってきてくれたけど。いやはや、申し訳ない)。そこの新聞で、犬丸りんが死んだことを知りました。
そういえば今日は江口父の命日です。 お父さん、娘はこんなに元気ですよ。
10時、チェックアウト。駅までタクシー(無料)で送って貰えました。最後までありがとう。お世話になりました。同じ時間にチェックアウトしたおばちゃんが「気持ちいい旅館でした」と言っていた、はい、江口も同じ気分です。
駅で、午後からの辻馬車観光を予約。すごい混んでた。そんなに人気か。 無事予約を済ませ、荷物は駅向かいの手荷物受付カウンターへ。ここで、今夜のお宿へ荷物を送ってもらう手配を。
身軽になった江口、再び駅へ戻ります。 そして一駅分の切符を購入、ホームへ入る。
次の目的地は、由布院ワイナリーです。 2日目、さっそく観光に回りましょう。
地元の鈍行列車に乗る。それもまた旅の醍醐味。
●由布院ワイナリー●
http://www.yufuin-winery.com/ 曇天ゆえ。
鈍行列車に揺られてとことこ約5分。 車窓に田園風景を映しながら、赤い列車は進みます。 そうして辿り着いた、隣の駅、南由布。
無人駅でした。
それも、田んぼのど真ん中の。
ワイナリーは? ワイナリーはあるんですよね?? 駅の裏口から出て、徒歩5分。
‥‥‥‥。 『裏口』ちゃう、『畔』って言うんだよ、コレ。 しかも何か、足場悪いし、雨上がりだから滑るし!
誰もいない田んぼの真ん中を歩きます。こんな所を余所者が歩いている、不審者と思われたらどうしよう。 数メートル歩くと、舗装路に出ました。右手に、大きな建物がふたつ。一つはワイナリー。もう一つはハーブ園とかなんとからしいですが、潰れてました。 ワイナリーも、本当に営業しているのでしょうか? 心配になりながら中へ入ります。
閑散。
時間帯も時間帯なのだろうが、誰もいない。寂しい。 「工場見学自由」って言ったって、小さな窓から、電気も点いていない工場内を覗くだけ。 寂しさに耐えながら、ワインは試飲。無料で出来るのを2種類とも全部。有料のを2種類。 虚しい。 江口はもっとこう、『観光!』ってのをやりたいのに!!
ふと、試飲カウンターの奥を見ると、ポスターが。
『バックヤードツアーのご案内 ¥300』
要するに、外から覗くだけだった工場の、中まで見せて貰えるということだ。300円で。 早く言えよ! さっそくレジで申し込みます。次のツアーは何時からですか? 何時もなにも、客は江口だけなので、その場で連れていってくれました。
ちなみに、案内してくれたおっちゃん。ワイナリーのエラい人なのかどうか知らないが。白髪の長い髪を後ろで一つにしばり、長い髭をたくわえた、似顔絵に描きやすそうなキャラのおっちゃん。 やっぱり、こういう案内人にガイドされながらじゃないと面白くないな。おっちゃんにいろいろと話を聞く。ココの標高は高いんだよという話とかね。 そして江口、やっぱり工場内で写真を撮ってました。撮ってもいいって言うもん。企業秘密とかは無いようです。
おみやげを幾つか購入して、再び駅へ戻る。購入したものの中にワインは入ってないが、気にしてはいけない。 さて、駅に戻ったはいいが、無人駅、電車は1時間に1本。まだ20分ぐらいあるよ。どうしたもんか。 待つしかない。
●辻馬車●
そのまえにお昼ゴハン。 地どりめし\320
たいそう時間を持て余しています。 ワイナリーから帰ってきて、時間は11時半。辻馬車は1時からなので、さてどうしたものか。
仕方ないのでこの間、その辺りをぶらぶらして時間をつぶすことにしました。
まあ、左右に土産物屋があるので、そこらを冷やかしながら進みます。
途中、おなかもすいたのでお昼ご飯にしました。上(↑)写真のとおり、地どりめし。店の横に、座って食べられる東屋っぽいスペースがあったのでそこでいただきました。
あちこち土産物屋を覗き、買うもののアタリをつける。名物の柚子胡椒、可愛らしいパッケージのを見つけたのでついつい買うと、「旅の思い出に」とオマケをくれた。っても、木の枝にリボンつけただけのものだけど。いたれりつくせりに喜ぶと同時に、土産物屋の競争の激しさを垣間見たようで背筋が凍った。
しばらくウロウロしていると、ようやく時間になりました。駅へ戻りましょう。
うわーい、お馬さんーー。
江口たちの乗る馬が待っていました。色は白。名前はユキちゃん。ユキちゃんも出発前のお食事中でした。
ノラ猫などを撮影しつつ、出発を待ちます。そして時間です。はて、江口はどこに座ればいいのでしょう?
「一人ですか? でしたら、運転席の隣に座ってください」。
特等席じゃないですかーー!
ええ、もちろん遠慮なんかしませんよ。ユキちゃんのオシリがよく見える、一番の特等席を手に入れました。
尚、馬の尻の真後ろなのでもちろん臭い。そしてハエがよく飛ぶ。ケモノめ。
それでは出発です。運転手のお兄ちゃんは容赦なく馬の尻をひっぱたきます。駅構内から外へ出ると、ほかの観光客がいっせいにこちらを振り返ります。快感です。馬車は観光客でごった返す土産物街から離れ、わき道へと入っていきます。
とたんに田舎道になりました。
車がまったく通っていません、見渡す限り田んぼです。
後から知ったのだが、いや、ワイナリーに行ったときから何となくは気づいていたんだけど、湯布院はにぎわっているのは駅から旅館へと通る道だけで、一歩入ればこのとおり。ガイド地図を見ていたら道がなくて不思議に思ってたのだが、謎が解けました。
お兄ちゃんのガイドでも言ってた、「ダムとして沈む予定の町だった」と。そうか。
さてさて、馬は走ります。意外なスピードを出して走ります。車の方はぎしぎし軋みます。子供が泣き出しました。大丈夫なんでしょうか。
辻馬車は途中で佛山寺と宇奈岐日女神社に寄ります。ガイドを聞きつつ散策します。
でも誰も聞いちゃいません。聞かないどころか、見てもいませんーー。
まだ寺のほうは良かった、馬車降りてすぐに山門だったし、お兄ちゃんが「ここは写真を撮るベストスポットですよ」なんて言うからね。それが神社だと。駐車場と鳥居との距離が離れていたからか、そこまでの間に土産物屋(というほどでかくもない、学校横の駄菓子やみたいな)があったからか、ともかく誰も神社の中に入ってきません。馬車からみんな歩いてるなーと思ってそのまま歩き続け、ふと後ろを見たら誰もいなくてビックリした。
一人寂しく参拝し、馬車まで戻ったけど、他の皆は土産物屋にくびったけで、誰も戻ってきてくれません。
なのでしばらく、操縦のお兄ちゃんとお喋りをする。
お兄ちゃんは馬と一緒に暮らしています。7年間、寝食をともにしているそうな。わが息子よりも長く一緒にいます。なので自分はもう馬と家族だと思っているけど、馬のほうはどう思ってくれているか分からず寂しいそうな。
その証拠に馬は言うことをあんまり聞きません。そしてお兄ちゃんは尻をひっぱたき続けます。しょっちゅう「コラーッ!」って怒声が飛びます。
そんな中でもお兄ちゃんは、ユキちゃんのウ○コするタイミングは的確につかんでおり、場合によっては操縦しながら走らせながらゴミ袋でキャッチするらしい。
楽しい馬車の旅も終わり、駅へ戻ってきました。
駅には入れ替わりでスカーボロが出発しようと停まっていました。
本当はこっちも乗ってはみたかったんだけどね。気分は馬気分だったから。次の機会にはよろしく。
おまけ。
これは何かと申しますと、馬車のブレーキを押さえているところです。枝です。
●蒔絵美術館●
http://www.yawaraginosato.com/index.htm
‥‥大変な事態に。
さっきまでさんざん歩き回った街中を、もう一度歩くのがなんかめんどくさくなったのでタクシーに乗りました。
向かう先は蒔絵美術館。
乗ったタクシーの運転手のおっちゃんが、本気で蒔絵が趣味だった人らしく、しじゅう「わざわざ美術館に行くなんて、興味があるんですね」「ぜひお客さんも始めてみなさい、楽しいですよ」と勧められました。えっと、観光地好きのミーハーなんです、ゴメンナサイ。
余談。うわさのB-SpeakCAFE(湯布院ガイドブックに必ず載っている、3日前予約必須のロールケーキ屋)の前を、まさに焼き上がりの午後2時に通りがかりました。
本当に行列が出来ていました。行列の出来る店を初めて見ました。
ちなみに、運転手さんの情報。わざわざ列に並ばなくても、由布院美術館の中にあるカフェで買えるし、喫茶室で食べられる、そうな(尚、江口は3日目観光に由布院美術館へ行き、運転手さんの情報の正しさを確認しました)。
5分ほどで蒔絵美術館に到着。
タクシーから降りる際に、「お帰りの際もご利用ください」と電話番号入りの名刺をくれた。
町をあげてのこの観光地を観光地たらしめているのだと、やっぱり感動する江口。些細なことなんだけどね、些細が積み重なってすごいことになってるよ湯布院は。
では、蒔絵美術館。隣接する童話館とセットの入場券を購入しました。
中に入ります。誰もいません。がらんとした館内、喫茶スペースに近所のおっさんらしき人が座り込んでマスターとくっちゃべっていました(しかしマスターは迷惑そうだった)。
一人なので遠慮なく、順路などまる無視して、のったりのったり進みます。蒔絵って、豪華絢爛な縁起物ばっかりのイメージでしたが、野菜や犬猫といった庶民的なモチーフのものもいっぱいあります。蒔絵の描き方を解説した写真も展示してあります。
一通り回って喫茶スペースに入ると、コーヒーがサービスで付いてきます。お茶請けにワラビ餅もいただきました。
では次、こども童話館。
この期間中は、ちびくろサンボ展でした。サンボはいまさら説明の必要がないほど、出版業界の荒波に呑まれてきた作品なので内容は割愛。
中には2メートルぐらいのでっかいコアラのぬいぐるみが飾ってありました。『オーストラリア政府寄贈』とありますが、オーストラリア政府も邪魔だったから贈ったじゃないかなあとか思った。
二つの展示館を見て、次は足湯に移ります。
入湯料は100円ですが、やすらぎの郷施設利用だと無料です。
しかしこれは自己申告です。「展示館行ってきましたよ」と忘れずに言いましょう。でないと請求されます、江口のように(返してもらったけどさ)。
さて、皆様。お気づきでしょうか。えらくこの項の説明が走っていることに。
記憶があいまい? いいえ、そんなことはありません、今回は観光メモが残っていますしね。
実は江口も、ここの記事を書いている今になって気づいたのですが。
こども童話間は2006年の11月26日に、蒔絵美術館は2007年の1月10日で閉館になってますよ!!
うわー‥‥‥‥。
人気なかったのかなあ‥‥‥‥。
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